ボートの航海には欠かせない航海灯、その中でも右舷と左舷を見極めることができる「両色灯」の修理をしたいと思います。
このタイプはLEDではなく少し前のバルブタイプなので、現在でも使用されている方はそこそこ時間が経過していると思います。
これからはバルブタイプからLEDタイプへ移行されていくので、新品の両色灯を買い替えるまでバルブタイプを使い続けたいという場合には直してみましょう。
両色灯の状態を確認する
両色灯のタイプは、KOITO(小糸製作所)の形式:【MLB-3A2】で電圧12V用です。
ちなみに24Vは「MLB-3B2」という形式です。
上部のカバーを外して確認してみるとソケット付近は腐蝕しバルブが全く外れませんでしたが、壊れることを前提で?引っこ抜くと腐蝕したソケットごと外れてくれました。
ここまでになっていると当然使い物になりませんね。
そこで、ケースはそのまま使い両色灯として機能するようにしてみます。
- ケーブル(配線)には通電されているか
- 両色灯ケースに異常はないか(内部は乾燥状態を保てるか)
などを確認し、バルブ自体の問題であれば簡単なので早速直していきましょう。
両色灯のバルブとソケットを交換する
もともと使っていたであろうサイズの12ボルトのバルブとソケットを準備します。最近ではこの丸いバルブタイプと同形状のLEDも販売されていますね。
正直、これがあったのでこれを購入しましたが、ケース内に収まれば何でも良いかな・・という感じでバルブのソケットを探していました。今でも両色灯ケース内が明るく点灯すれば何でもいいと思っています。
さて、こちらのソケットですが丁寧にしっかりと配線(赤と黒)されていましたが、
短いッ!!
この長さだとすぐに電源側の配線と接続しなくてはならず、防水カバータイプのギボシ等を使っても少々不安があるもの。
というわけで、ソケット側から長いケーブルに交換します。
※ 自分の場合は両色灯設置場所から約30cmほどで操舵室の内部へ入るので50cmのケーブルを移植しました。
ソケット内部を見ればすぐに分かると思いますが、構造はいたってシンプルです。
バルブを装着し設置する部分の両ケーブルの端を丸く潰しハンダで固定します(フラックスを使っていないので雑ですが・・)。
この段階でバルブを装着し、各ケーブルはしっかりと接続しているかと、12Vに接続し点灯するかを確認します。
不具合があればこの段階で直しておきましょう。
ソケットと両色灯ケースを一体化させる
両色灯ケース内のソケットが収まるところの径が広くソケットがグラグラで安定しません。そこで、ソケット下部の周囲を絶縁テープを何度か巻きしっかりと固定できるようにします(画像↑右)。
これなら今後また不具合があった場合でもソケットごと引き出すことが容易ですね。
ソケットがしっかりとケース側に固定されバルブがケース内中央で収まることを確認したらほぼ完成です!
最終的にボートに設置したらケーブルが出ている部分に海水等侵入防止のシリコンを施します。
両色灯をボートに設置する
両色灯を設置したら、ケーブルを電源側ケーブルへと繋ぎます。
画像↑右のように両色灯から伸びたケーブル(黒)を画像内右に写っている赤いケーブルと接続します。
基本的にはこれで完成!
接続方法は絶縁テープで固定したり、ギボシ等々次回の交換時作業で楽なスタイルが良いかと思います。
画像の場合はケーブル接続部分が全く濡れる環境ではないので安心ですが、モロ出しの場合には接続部分に少々気を使いますね。
最終的に、数回のオン・オフを繰り返して動作を確認し異常が無ければ、両色灯から出たケーブルの付け根部分とブリッジ側のケーブルの出口穴周囲にシリコンを施し海水等の侵入防止をします。
両色灯修理のまとめ
古いタイプの両色灯が点灯しない!という場合でもこのようにして復活させることができました。
今回のようなサイズでLEDタイプがあれば今後また交換してみたいと思います。ですがやり方は今回と同様!両色灯のケース自体はまだまだ使えそうですからね。
上部にあるカバー内側のパッキンも定期的に確認しないと海水等の侵入に繋がるので注意が必要です。
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