サイズに関わらず、なかなかマグロ一匹丸ごとを手元に確保することはないかと思いますが、大きなサクを購入して、ご自分で切り分け調理をされる方の中には、このスジを敬遠される方も多いことでしょう。
ですが、この「筋/スジ」はなかなかいい働きをしてくれるのです!
今回はこの「マグロのスジ」の美味しい食べ方をご紹介したいと思います。
マグロのスジ
マグロのサクを購入し、刺身用に切り分ける際に包丁がコクコク・・と当たる感じがあるかと思います。
強いスジを生で食べると歯と歯の間に引っ掛かってしまったり・・・
切り方によっては、そこまで気にならないスジもありますが、トップ画像のように白いスジ部分が多く太いとどうしても刺身にするのは躊躇してしまいます。
スジが太く多いマグロの切り方
大きなサクから適当なサイズに切り分けるのはあまり気を使わずにキレイに切ることができますが、そこから刺身のように薄く小さいサイズに統一させて切るのはなかなか難しい。
スジがあたり切りにくい場合、ゴシゴシと包丁を前後すると身がボロボロになってしまうので、面倒ですが一方向のみで切るとキレイに切ることができます(引いて切るなら何度か引くのみ)。
もしもサクの裏側がスジが少ないようであれば、スジ側を下にし、上部には柔らかい身の方にしたが切りやすいです。切り方は同じく一方向です。
太く多いスジであってもこの方法なら全てキレイに切ることができます。
デメリットは、少々時間が掛かることでしょうか・・
マグロの白いスジの正体
ズバリこのスジの正体は、
脂 / あぶら / コラーゲン です。
この白いスジ自体を美味しく食べることは出来ないのか??
マグロのスジ部分も美味しく食べる
このスジは火を通すと溶けてしまうのです。
ということで、マグロのスジが強く多い場合には火を通した料理が断然オススメです!
※スジが細く少ない場合には刺身でもOK。
オススメ料理は、
- マグロカツ
- マグロの漬け炙り など
マグロ、カツオはどの部位に関しても、長時間火を通してしまうと、モサモサパサパサになってしまいます。
ツナ缶がそうですね。
それを防ぎ、身自体は柔らかく、スジを全く感じさせない ように調理するのがポイントです。
マグロのしっとりカツ
こちらの画像は、マグロのカツですが、中央部分は余熱によって火を通して仕上げ、切った断面です。
白い強烈なスジが溶けているのがわかるでしょうか。
ちょうど箸の先付近ですが、たくさんあるスジ目部分は全て透明に近い色に変わっています。
このように溶けてしまえばスジに関しては無視できるので、あとは身自体を柔らかく仕上がるように短時間で料理をするのみです。
我が家で料理する際には、中強火で両面がカリッとしたら火からあげます。もしくは外側のパン粉部分が早くカリッと揚がるくらいの火加減に調節します。
どちらにしても中までじっくりと火を通してしまうと身が固くモサモサになってしまうので気を付けましょう。
これらは、どのような料理(食べ方)をしても同じなので、素早くスジ部分に火を通し、身には長時間熱を加えないのがポイントです。
このようにマグロカツにする場合には、あえてスジが太く多い方が中がしっとりしていて断然美味しい!
マグロの漬け炙り
刺身状に切ったマグロを器に入れ「ごま油と醤油」で和えて少し時間を置き(30分ほど)、それらを並べます。
お皿に並べたマグロをカセットコンロ用のガストーチでお好みの加減で炙りましょう。
これだけでもスジ感がほとんどなくなります。
気になる場合には両面を炙ることで更にスジを感じることがなくなりますが、両面を炙るのが面倒な場合には、薄く切ることで解消できますね(薄ければ片面を炙ればOK)。
手作りツナ缶
ご想像がつく味かと思いますが、缶に入ったオイル漬けのツナ缶の中身を作ります。
沸騰したお湯にサッと全体に火が通るくらいであげ、水分を切ります。
味付けは、マヨネーズに和えると間違いのない「ツナマヨ」の出来上がり!こだわればキリがありませんが、これだけでも十分に美味しい。
ただほぐした身をサラダに加えても美味しくいただけます。その場合には、にんにくや生姜と入れてボイルしてもいいかもしれませんが、どちらにしても火を通す時間は早くしましょう。
これまでもお伝えしたように、せっかくの美味しい脂を活かすには、モサモサパサパサの身にしてしまわないようにするのがポイントです。
マグロのスジ部周辺を生で食べるなら
- スジに沿って身をわけ刺身にする(どうにかスジを取る)
- 包丁でたたく
スジに沿ってキレイに身を取れる場合はそれでもいいのですが、面倒な場合には、ある程度小さく切った身を包丁で適当に叩きましょう。
ノリとしては、骨周りの中落ちといったところでしょうか。
こうして、包丁で細かく刻んでいくと、身はみるみるうちに細かくなっていきますが、スジは切れずに残ります。それを取り除くのみ。
あとは、海苔を巻いた軍艦スタイルにしたり手巻き寿司、お酒のアテにももってこいですね。もちろんこの時点でスジはないのでまろやか!
子供にも食べやすく大人気の一品に早変わりとなります。
包丁でたたいたマグロに、ごま油と醤油を一緒に混ぜ合わせ「ポキ風たたきマグロ」にしても美味しいですよ。
まとめ
せっかくの生食用のマグロでもスジが目立つと少々残念な気持ちに・・
ですが、食べ方を変えると とても美味しい一品へと。
このように、スジがないところは刺身、スジ部分は「揚げ物」または「炙り」へ変更すれば急遽美味しい一品へと早変わりですね!
マグロのスジと身の取り分け方とスジそのものの調理方法はこちらをご覧ください。
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